HiPIMSは、無限大の可能性を切り開きます
BOEHLERIT社は、CC800® HiPIMSに開発の可能性を見出しました。
単一ソースで実現される完全で最短な開発プロセス:この戦略によってオース トリアのカップフェンベルクにあるBoehlerit社は急成長しました。 Boehlerit社のセールスマネージャー、Gerhard Melcher氏は日々この飛躍を感じています。新しい高性能コーティング 開発の要となるのは、CemeCon社のCC800® HiPIMS です。これが、Styria州で切削材料とツールのスペシャリストに絶対的 技術優位性をもたらしています。
Boehlerit カーバイドと精密ツールは、世界で最も厳しい条件を求められる金属、木材、プ ラスチック、複合材料の機械加工の基準を満たしています。例えば、クランクシャフトの機械加工だけ ではなく回転剥離、チューブ及び板金の機械加工や頑丈な切削などの高度に専門化されているツールも この中に含まれます。オーストラリアの専門家達の成功の秘訣の1つに、設計からコーティング技術ま で、ツール製造のあらゆる側面において高度な垂直統合と幅広いノウハウであることは、間違いないと いえるでしょう。
更に増え続ける需要に応じて成長し続ける為に、Boehlerit社は、最新のテクノロジーを導入 し、幅広い改革と積極的な投資を追求しています。「過去2年間で、私達は、製造機器、自動化、デジ タル化など様々な分野に数千万ドルを投資してきました。」とGerhard Melcher氏は、 述べます。「CemeConのCC800® HiPIMS導入により、絶対的な技術的優位性を確保 しています。」
以前から、PVD はフライス加工、CVDは、旋削加工と 考えられていました。しかし、HiPIMSは、この考えを根 本的に覆しました。今では、最大12µmのコーティングの厚 さを実現します。これによって、課題の多い旋削加工のプロセ スでも、利用が可能なのです。
Arno Köpf博士 Boehleri社、 PVDコーティング開発マネージャー
HiPIMSによるパラダイムシフト
「これまで、PVD コーティングは、フライス加工、CVD コーティングの旋削加工という認識の 領域を抜けられないことが、専門家達の間で疑う余地のない事実でした。必要なコーティング膜を得る ことが出来ないという理由から、旋削加工でPVD コーティングを使用すことは、考えられなかった のです。」Boehlerit社のPVDコーティング開発責任者であるArno Köpf博士は、 更に説明します。「HiPIMS技術は、この状況を瞬時に変えました。今では、再生可能な方法で、 12 µmのコーティングの厚さを実現することができます。これによって、要求条件の厳しい旋削加 工でも使用することが可能になったのです。」
HiPIMS技術に、備わっていて他の技術に、無いものは何でしょうか?HiPIMSカソードパル スを基板テーブルと同期させることーこれはCemeCon独自の機能―によって、コーティングの残 留応力を主導的に管理できるのです。これにより、最大12 µmのコーティングが可能になります。 更に、HiPIMSは、コーティングの品質と性能を大幅に向上させます。HiPIMSコーティング は、非常に滑らかで、硬くて頑丈という特性を併せ持ちます。とても優れた高い密着性とコーティング の均一な被膜が、工具に最適な耐摩耗性を提供しています。
HiPIMS技術は、私達に莫大な最適化の可能性をもたら します。HiPIMS技術によって長年に渡り、試験を重ねら れたコーティングのバリエーションを更に改善するだけではな く、私達にとって新しい市場になるかもしれない革新的なコー ティングの組成物をも開拓することが出来るようになったので す。可能性は、無限大です。
Gerhard Melcher氏、Boehlerit社営業部長
HiPIMSコーテイングの成功例
Boehlerit社では、フライス加工、クランクシャフトとチューブの加工、ステンレス材の旋削 工具に既にHiPIMSコーテイングを使用しています。鋼の引き剥がしと旋削の為の新しい切削材料 グレードを備えたHiPIMSコーテイングは、今テスト段階です。SawTec 2.0 丸鋸刃は Boehlerit社の取扱製品の中の画期的なハイライト商品です。それは、市場に出ている他の製 品とは異なり、刃先が、はんだ付けされずに交換可能であるという特徴を持ちます。このことにより、 ユーザーは、膨大な時間とお金を節約できます。更に、新しいということも商品の特徴です。
新しい可能性と莫大な将来性
「HiPIMS技術は、私達に多大な最適化の可能性をもたらします。それは、何年にも渡り、試験を 重ね、テストされたコーティングのバリエーションを更に改善するだけではなく、新たな市場を開拓す る革新的なコーティング組成物の開発も可能にします。可能性は無限大なのです」とGerhard Melcher氏は、目を輝かせて語ります。
BOEHLERIT社
オーストリアのカップフェンベルクに本社を置くBoehlerit社は、1991年以来ベーラリッ トファミリーグループ企業ライツの3大グループ(Bilz, Boehlerit, Leiz)の 一つです。世界中に12拠点に、800人の従業員を持ち、切削材料、半製品、精密工具、そして、様 々な材料のフライス加工、旋削加工、穴あけ加工、成形用の工具システムを開発、製造しています。 Boehlerit社の製品には、クランクシャフト加工用の高精度に加工されたツールやロータリー ピーリング、チューブ及びシートメタルの加工、重切削用の冶金工学用のツールも含まれています。 構造部品及び摩耗保護用の硬質金属も同社の強みです。切断と摩耗保護用の材料を、大学や研究機関と 綿密に協力して常に最新の分析方法を使い、継続的に開発しています。冶金、コーティング技術、そし て最先端のプレス技術においての長年の専門知識を兼ね備えているので、Boehlerit社は、 ツールメーカーにとって有能で需要の高い開発パートナーでもあるのです。